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乾いた寒風と澄み切りすぎる青空。 [独白]

★ここんとこ、ほんとうにお湿りのない日々が続いている。毎日、吹きっさらしの乾いた寒風が吹き、悲しいほどに澄み切りすぎた青空が、我々を冬の乾燥と冷えで苦しめている。

★冬が厳しくなればなるほど、春がすぐそこに来ている。そう思うなら、ここ数日の渇きと寒さに耐えがたいと思うことは少なくなるが、しかし…こう毎日お湿りがなく、その上空っ風と澄み切りすぎの青空の日々が続くと、何かするにも億劫になりがちだ。


★チベットで元僧侶の12人が、焼身自殺を図ったと小耳にはさんだ。やはり中国本土当局による様々な圧力への抗議ゆえなのだろうか。油をかけて身を焼く以外に何か方法はなかったのだろうか。何とも悲しいニュースだ。


★金正恩体制に突入した北朝鮮。多くの国民の間からは「小さなガキ」呼ばわりされているとおり、この正恩の面構えを見ていると、如何もオヤジよりも出来が悪そうに見えて仕方がない。こんなんで果たして、軍の掌握は無論のこと、国民の真の信頼は得られるのか。かえってむしろ、軍に利用されるんじゃないのか。

★彼らにより、ある意味、正恩は北朝鮮という、軍事以外に恃むものがない貧窮国家を「強力で盛んな国家」に見せかけて宣伝する為の「ロボット」に、既になりつつあるのではなかろうか。


★世界の激動にウェブを用いて、下克上で向き合う気力のないわれらの国の若者だが、日本を変えたい、という気持ちが彼らの中で強まっていることが、ある調査で明らかになった。震災以後、彼らの中で人の為、社会の為に尽くしたいという気持ちが現われてきたと、調査を行った会社は分析している。これを見て思うに、ゆくゆくは日本は世界平和の為にいろんな形で尽くす国家として、21世紀を生き延びようとしているのかもしれない。

★今のこの島国世界の若者が、そのように思っているのなら、「イマドキの若者は覇気がねぇ」とか「もっと外へ打って出ろ」などと言う事はない。我々年長者が、彼等の為の、いろんなジャンルでの「受け皿」を用意するほうがよい。

★その中で、外へ打って出たい奴が出てくるかもしれないし、国内に留まって、この社会を良い方向へシフトさせるべく、あらゆる努力を惜しまぬ奴も増えることだろう。いずれにせよ、この島国世界は変わらなければならない。世界へ更なる貢献が出来る良い国へ。

★その際邪魔になるのが、「日本だけサイコーで韓国や中国は屑」(趣意)というような考えを口にする、おもにネットで蠢く「国粋派」の連中。有楽町駅前やお台場で“韓流くたばれ”デモを遂行したのはこの「国粋派」の考えに染まってしまった人々だった。

★「国粋主義」はある種、「ナチズム」「ファシズム」と底で繋がっている、一種の排外主義だ。今は集会結社の自由が憲法で保障されているから、許可さえ得ればそんな主義の人間たちがデモをやろうとやるまいと、いっこうにおかまいなしなのだが、如何もこの「国粋主義」の蠢きが、日本の未来の、歩むべき道程を誤らせはしないかと、多少ながらも危惧している。

★「みんな違ってみんないい」という言葉(金子みすヾ)に象徴される、数多の生命を尊重するという哲学が、我々の精神と意識の通奏低音になければ、こういう「日本は素晴らしい、外国はクソ」という考えは幾らでも蔓延ってくる。国粋主義やナチズムに代表される「排外主義」は結果的に、国土世間と社会を滅ぼしてしまう。それがこれらの主義に染まってしまっている人々には一向に理解できていないようなのだ。

★1918年から1920年代にかけ、第一次世界大戦後の独逸が、経済的にも追い詰められた挙句、ヒトラーのナチ党(NSDAP)に象徴されるナチズムを生み出してしまったように、我が国もバブル崩壊以後、やはり経済的に逼迫した挙句に国粋主義が叫ばれている。

★然し、他の国家もそうなのだが、とりわけ日本は、諸外国のつながりナシには生きていかれない脆弱な国家なのである。国粋主義を吹聴する向きと、それに染まっている人々には、そのことが少しも分かっていないようだ。中国、アメリカ、韓国なしでも生きていける!そう只管、思い込んでいるらしいのだ。

★これでは、明治の文明開化前後の頃に、排外主義をさけんだ連中と何ら変わりがない。

★いったい、如何したら、万物尊重の哲理を、われらが精神の通奏低音とすることが出来るか。それについては、いろいろな人が身体を張って、沢山主張しているのだが…。
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