冤罪~長かった17年半。 [独白]
★1990年に栃木県足利市で幼女が何者かに殺害された「足利事件」。遺留物のDNA鑑定で犯人と特定された菅谷利和氏が逮捕され取調べを受け、無期懲役が確定し、以後17年半も服役を余儀なくされていた。
★その間、DNA鑑定の精度は飛躍的に上がり、今年に入ってもう一度事件当時の犯人の遺留物（被害者の身につけていたもの）についていた体液を調べて見た所、前回とは全く別の結果が出た。つまり遺伝子の型が菅谷さんのものとは一致しなかったのだ。
★これらの結果を受け、裁判所では菅谷さんを釈放することに決めたそうな。17年半ぶりに刑務所の外へ出て、シャバの空気を吸った菅谷さんは、そのあと行われた記者会見で、警察や検察への怒りを露わにしていた。
★この間、事件発生から15年を経過していたので、当然ながら時効になってしまっていた。TVに流れたニュースでは、何とかして菅谷さんを真犯人と特定したかったのか、県警当局が、被害者の母親に、被害者の幼女の「へその緒」を提出するよう求めたり、事件を調査した当時の人員を調べて、DNA鑑定をやりなおそうとしたりなどと、何とも姑息な動きをしていたことを伝えていた。
★冤罪というのは恐ろしい。警察側の“思いこみ”から、無実の人間が“犯人”と決めつけられ、場合によっては取り返しのつかない事態に発展する。現に昭和20年代に起こった「帝銀事件」で犯人と決めつけられたテンペラ画家・平沢貞通氏は、結局、真犯人が明らかにならないまま、90歳で亡くなってしまったし、『昭和の巌窟王』吉田石松氏は、若い頃に無実の罪で捕らえられて以来、戦後無罪が確定するまで、30年以上も監獄に繋がれていなくてはならなかった。その他にも免田栄さんの事件や、徳島ラジオ商殺人事件で真犯人と決めつけられ、無罪が確定する前に亡くなった富士茂子さんの件など、冤罪の悲劇は後を絶たない。
★これらの事件は少なくとも私が思うに、調査当局の思いこみは勿論のこと、その精度の未熟さ、好い加減さが招いた悲劇である。今回の菅谷さんのケースも、導入されて間もない時期の、DNA鑑定の精度の低さが招いた冤罪の悲劇だった。この低精度の鑑定で真犯人と断定され、菅谷さんは逮捕され、千葉刑務所に17年半もの年月を過ごさなくてはならなかった。
★菅谷さんにとって、この17年半という年月は、毎日を平和裡に暮らしている我々が感ずるよりも、遥かに長く感じられたということは、想像するに難くない。この長い年月、彼はおそらく己が無実であることを天下が知る日を夢見ながら、毎日を過ごしてきたのに違いない。
★今後は警察当局と司法が、この冤罪の件について、世間から攻められることは火を見るよりも明らかだろう。当局にこれは望むことだが、犯罪の調査は決して好い加減にやってはいけない。ましてや“思いこみ”で無実の人間を犯人と決めつけ、無理にウソの自白をさせることなど、もってのほかだ。それは単に犯罪を暴くと言うよりも、当局それ自身の「点数稼ぎ」でしかないのではないか。
★警察や司法がそんな「点数稼ぎ」に躍起になっていると、今に完全に市民から信用されなくなる。そうなったら、犯罪者とその予備軍の思う壺であることは、最早明々白々なのだ。
★それにしても足利事件には、幼女を殺した真犯人がいるはずだが、何処へトンズラしたのか、高飛びしたのか、それとも何処かの街に潜伏しているのか。結局、今回も時効という、悪党にはおいしい制度の所為で、真犯人は逮捕されずにすみ、きっと何処かでのうのうと暮らしているのではないか。
★それを思うに、菅谷さんの監獄での17年半という年月の長さは、悪の根を断てなかった当局の“恥の累積”でしかなかったし、何より菅谷さんの平凡だけれど幸せに生きられたかもしれない年月を棒に振らせた、という意味で、何とも許し難いものというしかない。
★その間、DNA鑑定の精度は飛躍的に上がり、今年に入ってもう一度事件当時の犯人の遺留物（被害者の身につけていたもの）についていた体液を調べて見た所、前回とは全く別の結果が出た。つまり遺伝子の型が菅谷さんのものとは一致しなかったのだ。
★これらの結果を受け、裁判所では菅谷さんを釈放することに決めたそうな。17年半ぶりに刑務所の外へ出て、シャバの空気を吸った菅谷さんは、そのあと行われた記者会見で、警察や検察への怒りを露わにしていた。
★この間、事件発生から15年を経過していたので、当然ながら時効になってしまっていた。TVに流れたニュースでは、何とかして菅谷さんを真犯人と特定したかったのか、県警当局が、被害者の母親に、被害者の幼女の「へその緒」を提出するよう求めたり、事件を調査した当時の人員を調べて、DNA鑑定をやりなおそうとしたりなどと、何とも姑息な動きをしていたことを伝えていた。
★冤罪というのは恐ろしい。警察側の“思いこみ”から、無実の人間が“犯人”と決めつけられ、場合によっては取り返しのつかない事態に発展する。現に昭和20年代に起こった「帝銀事件」で犯人と決めつけられたテンペラ画家・平沢貞通氏は、結局、真犯人が明らかにならないまま、90歳で亡くなってしまったし、『昭和の巌窟王』吉田石松氏は、若い頃に無実の罪で捕らえられて以来、戦後無罪が確定するまで、30年以上も監獄に繋がれていなくてはならなかった。その他にも免田栄さんの事件や、徳島ラジオ商殺人事件で真犯人と決めつけられ、無罪が確定する前に亡くなった富士茂子さんの件など、冤罪の悲劇は後を絶たない。
★これらの事件は少なくとも私が思うに、調査当局の思いこみは勿論のこと、その精度の未熟さ、好い加減さが招いた悲劇である。今回の菅谷さんのケースも、導入されて間もない時期の、DNA鑑定の精度の低さが招いた冤罪の悲劇だった。この低精度の鑑定で真犯人と断定され、菅谷さんは逮捕され、千葉刑務所に17年半もの年月を過ごさなくてはならなかった。
★菅谷さんにとって、この17年半という年月は、毎日を平和裡に暮らしている我々が感ずるよりも、遥かに長く感じられたということは、想像するに難くない。この長い年月、彼はおそらく己が無実であることを天下が知る日を夢見ながら、毎日を過ごしてきたのに違いない。
★今後は警察当局と司法が、この冤罪の件について、世間から攻められることは火を見るよりも明らかだろう。当局にこれは望むことだが、犯罪の調査は決して好い加減にやってはいけない。ましてや“思いこみ”で無実の人間を犯人と決めつけ、無理にウソの自白をさせることなど、もってのほかだ。それは単に犯罪を暴くと言うよりも、当局それ自身の「点数稼ぎ」でしかないのではないか。
★警察や司法がそんな「点数稼ぎ」に躍起になっていると、今に完全に市民から信用されなくなる。そうなったら、犯罪者とその予備軍の思う壺であることは、最早明々白々なのだ。
★それにしても足利事件には、幼女を殺した真犯人がいるはずだが、何処へトンズラしたのか、高飛びしたのか、それとも何処かの街に潜伏しているのか。結局、今回も時効という、悪党にはおいしい制度の所為で、真犯人は逮捕されずにすみ、きっと何処かでのうのうと暮らしているのではないか。
★それを思うに、菅谷さんの監獄での17年半という年月の長さは、悪の根を断てなかった当局の“恥の累積”でしかなかったし、何より菅谷さんの平凡だけれど幸せに生きられたかもしれない年月を棒に振らせた、という意味で、何とも許し難いものというしかない。
本当に冤罪は恐ろしいですね。ちょっと興味をもってその辺のことをネットで調べるだけでも、あるわ、あるわ。実際の所は分かりませんが冤罪で死んでいった人は少なからずいるのでしょうね。「帝銀事件」なんかもそうみたいですね。執行はされていませんが・・・ちょうどテレビ朝日のドラマ刑事一代でとりあげられていました。冤罪の側面からのドラマではありませんが。
いや〜怖いです。
ながながと失礼しました。
by ツヨ (2009-06-22 15:28)
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by nike air max 2013 (2013-05-19 02:13)
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by ビジネスバッグ (2013-05-30 16:42)
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by ティファニー 婚約指輪 (2013-06-14 15:58)
み、水滸伝の１巻だけ読んで感想文を書くだと・・・ 半分嬉しいんだろうｗ
by 大島優子のオっパ い (2013-07-07 17:28)